31．沙希ー１

　人妻であり先生でもある美里とのセックスは、祐輔にとって得難い経験だった。
（あと３ヶ月で先生は居なくなる・・・）
　自宅に行けば会えるとはいえ、リスクの大きいものだった。

　そんな時、祐輔に思わぬ新経験の機会が巡ってきた。
「３年生になったら、受験勉強で大変でしょ？」
　両親の提案で、冬休みは親戚の家に遊びに行くことになった。
（と言っても、勉強しないでいいわけが無い！それに・・・先生や他の女性たちとも会えなくなる・・・かと言って、イヤだとは言えないし・・・）
　祐輔は気乗りしないまま、親戚の家に行った。

　親戚の家は古い温泉旅館で、山間部の鄙びた場所にあった。
　祐輔には離れの一棟があてがわれ、静養するには最高の環境だった。
（まぁ、ノンビリと温泉に浸かって山菜料理を食べるのも・・・）
　だが、17歳の祐輔には物足りない環境だった。
　刺激を感じるものが何も無い・・・。
（たまには変な欲は忘れて、勉強に精を出すとするか！フッ、精の出し方にもイロイロあるもんだ・・・）

　親戚宅に来て３日間、久し振りに勉強だけに打ち込んだ。
（あぁ〜あ、ふぅ〜〜、散歩でもして・・・）
　大きく背伸びをし、肩や首の疲れを解した。
　親戚の旅館は本館の他に、祐輔の居るような離れが５棟あり、それぞれに小さな露天と内風呂があった。
　勉強に疲れた頭を癒そうと、離れの敷地を散歩した。
（あっ！ハハッ、セックスに都会も田舎も関係ないか・・・）
　祐輔の視線の向こうには、別の離れの露天があった。
　木立の隙間からは、男女が激しく絡み合っている姿が見えた。
（せっかくエッチなことを忘れて勉強に頑張ってるのに・・・）
　しかし祐輔は初めて見る他人のセックスに興奮を覚えた。
　しばらくセックスをしていなかったことも、祐輔の淫欲を煽っていた。
（自分がやってる時には気づかなかったけど・・・こうして客観的に見ると、妙に興奮するなぁ〜ん？・・・あの娘は何をしてるんだ・・・？）
　露天の近くの木陰に幼い少女の姿があった。
（何をしてるのかな・・・？まさか、覗き？でも・・・どう見ても、小学校低学年だよな・・・あんな幼い娘がセックスに興味を持つのかな？）
　祐輔は息を殺して幼い少女の背後に回っていった。

　やはり少女の視線の先は、露天の男女の淫猥な姿だった。
　岩場の縁に手をついた若い女性が、中年の男の肉棒を受け入れ、激しく悶えていた。
　男は若い女性の艶やかなお尻を抱え、激しく腰を繰り出していた。
（へぇ〜不倫旅行かな・・・それにしても興奮するなぁ・・・）
　勉強疲れと禁欲は、祐輔の淫欲を強めていた。
　だが、興奮していたのは祐輔だけではなかった。
　覗き見していた少女も、呼吸を荒くしていた。
（この娘！・・・・・・）
　祐輔は視線の先の少女に興味を引かれた。
（可愛い顔をして・・・手でオナニー？）
　淫戯に耽る男女を見ながら、少女の手が動いていたのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
（本当に・・・）
　目を凝らして見ると、少女の手は自分の股間に伸び、せわしく動いていた。
　まだ10歳にも満たない少女の所業が、祐輔には信じられなかった。

　本館で夕飯を頂いた祐輔は、親戚の叔母さんに尋ねてみた。
「叔母さん、この近くに小学生の女の子、居るの？」
　人里離れた温泉場には、若い人は珍しかった。
「あぁ、沙希ちゃんのことだね。沙希ちゃんは、うちに新しく入った仲居の娘さんだよ」
「へぇ〜じゃあ、その仲居さんも若いんだね？」
「あぁ、そうだね・・・確か、まだ、30ぐらいだったよ。ハハハ、この温泉には珍しいよね」
「ご主人は居ないの？」
「そうみたいね・・・ここじゃ、あまり詮索しないから・・・沙希ちゃんが、どうかしたのかい？」
「いや、ここに来る途中で見かけたから・・・あんな幼い娘、ここじゃ、珍しいと思って・・・」
「無口な娘でね〜離れの向こうの家に住んでもらってるけど・・・」
「学校は？」
「小学校２年て言ってたかな・・・今は冬休みだから・・・冬休みが終わったら、下の分校に通うんだろうね」
　温泉場のある場所から、かなり下ったところに分校があった。
　そこでも子供は少なくなっていた。
（母親も見てみたいけど・・・）
　どういう幼児期を過ごしたのか・・・？
　祐輔には想像がつかなかったが、妙に気になった。

　翌日、祐輔は昨日と同じ時刻ぐらいに散歩に出た。
（今日も居るのかな・・・？あっ、居た！）
　昨日と同じ場所で、やはり露天の男女を見ていた。
　祐輔はそっと沙希の後ろに近づき、小さく声を掛けた。
「沙希ちゃん・・・」
　ビクン！と驚き、思わず声を上げそうになった。
「シッ！声を出さないで・・・気づかれちゃうよ！」
　祐輔は沙希の小さな肩を抑え、小声で言った。
「・・・・・・・・・」
　沙希は黙って頷いたが、祐輔の顔をまともには見れなかった。
「いつもここから見ているのかい？」
　祐輔は沙希の小さな肩を後ろから抱くようにして言った。
　沙希は恥かしさからか顔を真っ赤に染め、身体を硬くして震えるように頷いた。
「あのぉ〜」
　消え入りそうな小さな声だった。
「別に怒ってるわけじゃないんだ・・・僕は・・・」
「知ってる・・・女将さんの親戚のお兄さん・・・」
「あぁ、そう、祐輔って言うんだ。沙希ちゃん、ああいうのを見ていて楽しい？」
「・・・・・・ぅん・・・」
「だけど・・・あれは大人がするもんじゃないのかな？」
「ぅ、うん・・・だけど・・・気持ちがぃぃから・・・」
「あぁ、そうか・・・見ながら自分で・・・いつもしてるの？」
「・・・・・・・・・」
　小さく頷く沙希に、祐輔は驚きながらも興味を抱いた・・・。