35．沙代ー１

　沙希と３日間の淫戯に夢中になった祐輔は、４日目も前日同様、沙希の来るのを待っていた。
（おかしいなぁ・・・もうとっくに来てもいい時刻なのに・・・）
　祐輔はイライラして待っていたが中々現れず、待ちきれずに沙希の住んでいるという一軒家に向かった。
（風邪でも引いているのかもしれない・・・）
　母親が仲居で不在なら、沙希はひとりで伏せっていると案じ、祐輔はイライラから心配に変わり訪ねていった。

　沙希の住む一軒家は、旅館から遠く離れた敷地の端にあった。
（この辺は林ばかりで、何も無いんだ・・・）
　祐輔は家の前に来ると中を窺うようにしてみた。
（寝ているのかな・・・？鍵は掛かっていないみたいだけど・・・）
　祐輔はそっと玄関の引き戸を開けてみた。
　ガラガラ・・・
「すみません〜誰か居ますか〜？」
　沙希以外の人間が居るとマズイので、慎重に声を掛けた。
「はぁ〜ぃ！」
　奥から大人の女性の声がした。
（だ、誰だ！？沙希ちゃんのお母さんかな？）
　奥から出てきたのは、30歳そこそこの女性に見えた。
「あら、女将さんの甥っ子さん？確か・・・祐輔さん・・・」
「あ、そうです。祐輔です。と言うことは、沙希ちゃんのお母さん、ですか？」
「えぇ、沙代って言います」
（若いんだな・・・沙希ちゃんの口元、お母さん似か・・・）
　沙代は若くして沙希を出産し、まだ29歳だった。
　ピッタリとフィットしたパンツとブラウス姿で、何となく野暮ったさを感じたが、顔は小さくプルッとした口元が艶かしく感じられた。
「祐輔さん、何か・・・？」
「えぇ、いつも元気な沙希ちゃんの姿が見えないので・・・」
「あぁ、先日は沙希がお世話になったとかで・・・」
（エッ！？何か知ってるのかな？）
　祐輔は冷や汗が背中に流れるのを感じた。
「お昼をご馳走になったって聞きましたが・・・スミマセンねぇ〜わたしがかまってあげられないので・・・今日は、町の同級生とそのお父さんが車でみえて、久し振りに町に遊びに出かけたんです。ここは田舎で何も無いから、沙希も喜んで出かけて・・・」
「あ、そうですか！それは良かった・・・風邪でも引いていたらと思いまして・・・」
「本当にスミマセン！お気に掛けていただいて・・・あっ、玄関先で・・・どうぞ、中に入ってください。コーヒーぐらいでしたら・・・さぁ、どうぞ！」
　沙代に促され、祐輔は部屋の中に入った。

　部屋の中は簡素な感じがした。
　最低限度の必需品以外は何も置いてないようだった。
　部屋続きに台所があり、沙代はすぐにコーヒーの準備に台所に入った。
（おっ！堪んないヒップだ・・・プリプリして・・・）
　その沙代の後姿は、プルッとしたお尻が左右に揺れていた。
（引き締まった下半身だけど・・・お尻はプルプルして・・・）
　沙希との淫交を心待ちにしていた祐輔の肉棒は、そんな沙代のお尻に反応し、ムクムクと硬直し始めていた。
（結構美人と言うか、艶っぽいと言うか・・・沙希ちゃんも大きくなると、あんな風になるのかな・・・？）
　部屋の中は、テレビと和室用の食卓だけで、祐輔は、その食卓の前に座って妄想に耽っていた。

　まもなく沙代がコーヒーを運んできた。
「沙希がご迷惑をお掛けしてるんじゃ・・・」
「いえ、そんなことは」
「そうですか、それなら・・・うふっ！」
「えっ？どうかなさったんですか？」
「いえね〜沙希が言っていたんです。祐輔さんて、すごくカッコよくて・・・沙希、大きくなったら、お嫁さんにしてもらうって」
「えぇ〜っ！」
「フフフフッ、子供の冗談ですよ。でも、カッコイイってのは本当だったみたいね！」
　沙代は片目を閉じて微笑んだ。
（本当に色っぽいなぁ〜沙希ちゃんの母親じゃぁ・・・きっとアッチも凄いのかも・・・）
　祐輔は何気なく沙代の身体を観察した。
（座ってると良く分かんないけど・・・胸はボリュームがありそうだ・・・お尻といい胸といい、やっぱり大人の女性はいいなぁ〜）
「沙代さんの方こそ、若くて素敵ですね！とても小学生のお子さんの母親とは・・・」
「まぁ、祐輔さんて、お上手なのね！」
「いえいえ、正直な感想ですよ！とても素敵な女性だと思います・・・でも、どうしてこんな鄙びた温泉場になんかに・・・？」
「えっ！それは・・・」
　沙代の表情が急に曇った。
「僕、いけないことを聞いちゃったのかな？」
「ふぅ〜そんなことは・・・祐輔さんは、冬休みが終わったら帰るひとだから・・・それに、沙希がお世話になってるし・・・」
　沙代は少し迷っていたが、静かに話しを続けた。
「沙希の父親は、沙希が生まれる前に何処かに行ってしまい・・・それからは、何人もの男性と頑張ってみたんだけど・・・沙希に父親がいないと可哀想だし、普通の家庭を作って暮らしたいと思ったの・・・」
（オジサンて言うのは、そのうちのひとりか？）
「だけど・・・わたし男運が無いみたいで・・・最後の男は沙希にも興味を持ったみたいで・・・それで、もうダメだと思って、ここに逃げて来たの」
　沙代は深い溜息をついていた・・・。