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55.

　橘の胡坐をかいた浴衣の袷の間から、大きく勃起した肉棒が稀美恵の瞳にクッキリと映った。
（ハッ！窓から見た時は薄暗くてハッキリしなかったけど、今は・・・・）
　亀頭の先端は透明な液が滲み、稀美恵は橘の肉棒が自分を求めているのを感じた。
（エッ！ど、どうしよう・・・・？）
　橘に悟られないよう慌てて視線を外した稀美恵だが、膝を崩して座っていた浴衣の裾が、思わず動揺して乱れた。

　稀美恵の動揺には気づかなかった橘だったが、稀美恵の浴衣の裾の乱れには即座に目がいった。
　ムチッとした太腿が擦れ合うように乱れ、橘の淫らな欲望は堪えきれず、堰を切って稀美恵に向かった。
「あっ、浅丘さん・・・・」
　突然、片脚を立て、橘は稀美恵に襲い掛かろうとした。

「エッ？アッ！た、橘さん!!」
　稀美恵は思わず仰け反るように身体を後ろに引き、橘の股間を指差した。
（凄い！た、玉もオチ×チ×も・・・・）
　そこには橘の昂りきった肉棒が反り返り、玉袋と共にその大きく堅くなった存在を誇示するようだった。

　橘は稀美恵の反応に立てた片脚を膝立てし、稀美恵に淫欲をぶつけるのを思い留まった。
「浅丘さん・・・・」

　稀美恵は片手を後ろに付いて仰け反り、顔を伏せていた。
　その姿態は稀美恵が意図したわけではなかったが、浴衣はさらに乱れ、太腿の奥の方まで露わになり、胸の袷からは艶々とした乳房の片方がほとんど露わになっていた。

　妖しい艶に溢れた半裸姿の稀美恵に橘は膝立てのままにじり寄り、倒れそうになっている稀美恵の身体を支えるように肩を抱いた。

「ダ、ダメッ！ダメです！」
　稀美恵はピクッと身体を震わせ、橘から遠ざかるようにした。
　浴衣はさらに乱れ、片方の肩から腕も素肌を晒し、逃れようとして動いた脚は半ば開き、稀美恵の淫部は露わになっていた。

「乳房もアソコも見せられて、我慢しろと言うのは無理ですよ！」
　橘は稀美恵に裸体に近い自分の姿態を見るように促した。

「アアッ、わたしは別に・・・・橘さんに呼ばれて急いで・・・・」
　稀美恵は慌てて浴衣で素肌を隠した。

「分かっています。分かっていますよ！浅丘さんがそういう女性ではないことは・・・・ですが・・・・」
「・・・・・・・・わたし、主人以外の男性とは一度も・・・・」
「僕も結婚してからは、妻以外の女性とは一度も・・・・」
　橘は稀美恵に寄り添うように座り直した。

　暫くの間、ふたりとも無言のまま、時間だけが過ぎていった。
　それが何秒だったのか、何分だったのか・・・・。

　その間、ふたりの心は揺れていた。
（こんなに素晴らしい女性には出逢ったことがない・・・・顔や身体だけじゃない！農園での様子を見ていれば分かる）
　橘は稀美恵の性格の良さや優しさなどにも心惹かれていた。

（確かに橘さんの逞しさやアレに刺激を受けたけど・・・・主人には無い男性としての魅力を感じたことも事実・・・・）
　稀美恵は橘の包容力に惹かれ、オンナとして浸りたいと感じていた。

　橘の手が稀美恵の肩で少し動いたのが合図だったかのように、稀美恵の身体から自然に力が抜けていった。
　橘の逞しい胸に稀美恵の身体がゆったりと預けられていった。

（浅丘さん・・・・）
　淫欲に焦っていた橘の気持ちは落ち着き、稀美恵の身体と気持ちを優しく包むように受け止めた。

　稀美恵の浴衣の帯びに橘の指が掛かった時、ピクッと小さく稀美恵の身体が震えた。
　それと同時に橘の指も一瞬止まったが、すぐに動き出した。
　ゆっくりと稀美恵の帯の結び目を解いて弛め、するすると帯を抜いた。
　はらりと稀美恵の浴衣の前が半ば開くと、細い鎖骨の下から滑らかに膨らんだ乳房の片方が露わになり、長く引き締まった太腿が流れるように現れた。
　淡い恥毛が太腿の付け根の上に微かに見え、橘は思わず生唾を呑み込んだ。
「あ、あの・・・・」
「えっ？あぁ」
　橘はこの場での淫交を稀美恵が躊躇っているのを察し、稀美恵の身体を抱え上げ、隣の部屋に運んだ。

　橘は稀美恵の身体を敷かれていた蒲団の上にそっと下ろし、浴衣を脱いで裸になった。

　窓の無い部屋は少しひんやりしていたが、火照りきったふたりの身体は、何も感じなかった。
　襖の隙間からの灯りだけで少し薄暗い雰囲気だった。

　橘は半身の姿勢で稀美恵の身体を抱き、片腕は稀美恵の首の下に置かれていた。
　橘は稀美恵の乱れた浴衣を左右に開き、片方の手で稀美恵の腰を引き寄せるようにして抱き寄せた。
　素肌と素肌が初めて触れ合い、次第に密着していった。

　稀美恵も橘に身体を引き寄せられ、自然と自分の腕も橘の身体を抱くように回していた。
（あぁぁぁ・・・・この温もり・・・・この逞しさ・・・・）
　稀美恵は逞しい橘の胸板に抱かれ、安堵感のようなものを感じた。

　橘も稀美恵の身体を優しく抱き、その感触に浸っていた。
　稀美恵の首を抱えた橘の左手は優しく稀美恵の髪や首を擦り、右手で背筋から括れた腰、滑らかな曲線を描くお尻を擦っていた。

　稀美恵はずっと欲しかった温もりの心地良さを感じ、橘に心身とも預けていた。

　橘はゆっくりと身体を起こして稀美恵の身体を跨ぐようにし、手で首筋や顎、耳などを擦りながら柔らかな乳房に舌を這わせ始めた。
（申し分の無い肌の張りと柔らかな弾力性・・・・この上、アソコまで良ければ出来過ぎな感があるが・・・・今はこうしてこんな素晴らしい女性を抱けることだけで・・・・）

　あれこれ頭の中を過ぎった橘だったが、今は一心不乱に稀美恵と共に悦びを分かち合おうと愛撫に集中した・・・・。

あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。

2009.2.28掲載

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秋水さんの他作品（2009.2/2現在）
『淫香』	『淫蜜』	『サブリミナル』
『サイコ・・・千年王国』	『ＳＥＸ仕置人　ミカ』	『劇団ＩＮ＝イン』
『青春放浪記』	『淫界大迷宮』	『雨宿り・・・』
『実践結婚相談所』	『プロフェッショナルのオンナたち』	『萠・・・その性』
『性春浪人』	『市役所の人妻たち』	『平成の団地模様part1』
『ベビーシッター亜季』	『主婦の中に潜むオンナ・・・』	『性少女・・・Ａ』
『引越しサービス』	『犯す！』	『平成の団地模様part2』
『恵子・・・不惑の時』	『撮られた女』	『哀しくも悦びの・・・性（さが）』
『強姦日記』	『続平成団地模様』	『異次元ＰＯＳＴ』
『妄想と現実の狭間で』	『遠い日の記憶』