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75.

　瞳は南が自分のことをどう理解したのか分からなかったが、それ以上は口にしなかった。

　暫く、静寂な時間が流れた。
「あのぉ～」「チョッと」
　ふたりが同時に口を開いた。
「あ、どうぞ、南さんの方から」
「あ、僕は・・・・まぁ、いいか！変なことを聞くようだけど・・・・女性は愛情が無くてもセックス出来るのかな？」
　南は歯切れ悪い口調で恥かし気な表情を瞳に向け聞いた。
「エッ！それは・・・・それは今、わたしが南さんに逆のことを聞こうと」
「そうなんだ・・・・多分、愛情が無くても何か感じあえるものがあれば・・・・」
「そう・・・・」
　再び沈黙の時間が流れ始めた。

　ドキドキドキ・・・・
　瞳は自分の心臓の鼓動の高鳴りが、南に聞こえたらどうしようと思った。
（同じ・・・・多分、南さんとわたし、今、同じことを感じてる！）
　瞳は南も自分も淫欲の悩みを持っていると感じていた。
（愛情が無くても・・・・）
　瞳の視線は自然と南の股間に向いていた。

　沈黙の時間を破ったのは南の方が先だった。
「僕は・・・・あんな病気になった妻を愛してる。君も僕の知る限りでは、ご主人の作家としての成功を信じ愛してる」
「えぇ、そうなんです。だから・・・・」

　瞳は（だから・・・・困っている）と言う言葉を飲み込んだ。
　ドキ・ドキ・ドキ・・・・・・・・
　再び心臓の鼓動が高まるのを感じ、瞳は黙っていた。
（どうしよう？今日は泊まりだからって言ってあるから夫は・・・・エッ！何を期待してるの、わたしは？）
　期待なのか不安なのかは判然としなかったが、瞳はこれから何が起きても、南ならと自分に言い聞かせていた。

　まもなく南がベッドから立ち上がり、瞳の前にある低いテーブルに越し掛けた。
「これから僕のすることを受け入れてくれるって信じてる・・・・」
　そう言うと、南は瞳の前に立ち上がり、ズボンのベルトを外した。

（アッ！来る！）
　俯いていた瞳は南が何をしているのか察し、心臓が口から飛び出しそうだった。

　南は瞳の俯いていた顔を持ち上げた。
「目を反らさないで、お互いの気持ちに素直になろう」
　南はベルトを外したズボンのファスナーを引き下ろし、下着のトランクスと一緒に一気に脱いだ。

「ぅアッ！」
　瞳の目の前で、ピンと勢い良く南の肉棒が跳ねた。
（エッ！これをわたしに？・・・・ダ、ダメッ！）
　瞳は南の肉棒から顔を反らした。

「瞳・・・・瞳君、何故？」
　南は視線を反らした瞳の気持ちが分からず、呆然としていた。

　・・・・・・・・瞳の反応には訳があった。
　それは今から丁度、15年前、瞳が高校１年の時に起因していた・・・・。

（回想）

　瞳は高校に入ると、その可愛らしさがすぐに評判になった。
　身長は159cmだったが、スリーサイズは88・60・87と肉感的で、瞳の大きな可愛い顔とのアンバランスが男子生徒に受け、入学と同時に、あっと言う間に評判になった。

（可笑しな人たちだわ！つまらないことで騒いで・・・・）
　瞳自身はそんな評判には意を留めずマイペースだった。

　そんな瞳が入部したクラブは吹奏楽部だった。
（何か楽器が出来るようになりたい！）

　瞳が南の肉棒から視線を反らした原因は、瞳が高校に入学して僅か１ヵ月後の吹奏楽部にあった。

　ある日の放課後、クラブ活動は休みの日だったが、誰も居なくなった校舎の音楽室に瞳は居た。
（わたしが上達しないから特別指導をしてくれるって・・・・顧問の先生に迷惑掛けるわ・・・・）

　吹奏楽部の顧問だった山崎は、この日、瞳を音楽室に呼んでいた。
　山崎は26歳の独身教師で、女子生徒に人気があった。
　そんな山崎から特別指導をしてやると言われ、瞳は喜んで音楽室に向かったのだ。

「やぁ、待っていたよ」
　音楽室のピアノの前に山崎が爽やかな笑顔で瞳を迎えた。

「すみません。わたしのために・・・・」
「いいんだよ。その代わり今から黙って僕の言うとおりにするんだよ」
「エッ？えぇ、はい」
　瞳は山崎の言葉の意味が分からなかったが、傍に寄って指示を待った。

（見れば見るほど可愛い娘だ・・・・それに何と言っても堪らないのは、15歳とは思えない身体だ。女子高生は皆、僕に憧れ抱かれたがってるんだ。瞳君、君も同じ・・・・今から僕の特別指導をありがたく受けるんだ！）
　山崎は瞳には気づかれないよう意味深な笑みを浮かべた。

　胸当ての無いセーラー服は、それだけでエロティックにも見える。
　バストの大きな瞳の場合は、尚更だった。
　乳房の谷間が隠そうとしても見え、山崎の淫欲をさらに煽った。

「クラリネットを巧く吹くこつを教えるから、僕の前に座って目を閉じるんだ。いいかい!？僕がいいというまで絶対に目を開けちゃいけないよ！」
「あ、はい・・・・」
　瞳は何が何だか分からなかったが、山崎の言うとおりにした。
「・・・・よし！じゃあ、口を開いて」
「うぐっ！」
「そのまま目を開けちゃいけないよ！」
　瞳は山崎の指示に従い、首を少しだけ縦に振った。
（何！コレ？どんな笛なの？）
　笛にしては生温かく弾力のあるモノを咥えさせられ、瞳は状況を把握できずに戸惑っていた。

　山崎は瞳の開いた口に、昂ぶった自分の肉棒を咥えさせていたのだ。
「軽く咥えているんだ・・・・うぅっ！」
　山崎は瞳の頭を軽く抑え、肉棒を前後に動かし始めた。
「舌で下から抑えるようにして・・・・うっ、そう、そうだ。巧いぞ！」

　瞳は訳の分からないまま、初めてのフェラを経験していた・・・・。
　

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2009.4.29掲載

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秋水さんの他作品（2009.4/4現在）
『淫香』	『淫蜜』	『サブリミナル』
『サイコ・・・千年王国』	『ＳＥＸ仕置人　ミカ』	『劇団ＩＮ＝イン』
『青春放浪記』	『淫界大迷宮』	『雨宿り・・・』
『実践結婚相談所』	『プロフェッショナルのオンナたち』	『萠・・・その性』
『性春浪人』	『市役所の人妻たち』	『平成の団地模様part1』
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『恵子・・・不惑の時』	『撮られた女』	『哀しくも悦びの・・・性（さが）』
『強姦日記』	『続平成団地模様』	『異次元ＰＯＳＴ』
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