携帯マル秘人妻サイト

94.

　美穂は大喜びしてコインを出し終えた。

「何か打ち方があるの？」
「無いこともないけど、細かいことを言っても仕方が無いから、黒いBARを左側に狙って、後は適当に・・・・。ランプの点灯を見逃さないで、音がする場合としない場合もあるから」
「まるでプロみたい？」
「ハハハ、ただの営業マンさ。仕事の合間に遊んでいるだけ」
「そうなの。わたし美穂、田村美穂」
「僕は山代俊平、平日の午後は時々来るんだ」
　俊平はそう言って、自分の台で打ち始めた。

　その後、何度か美穂に呼ばれて揃えていた俊平だが、携帯に営業の連絡が入り会社に戻ることになった。
「もう会社に戻らないと・・・・あとは旦那さんに揃えてもらえばいいよ。但し、僕に教わったことは旦那には内緒に。妙に焼餅を焼かれても、美穂さんが困るだろし」
「そうね！今日はありがとう。また会えるといいわね」
「時間があれば、明日も会えるさ」
　そう言うと、俊平はコインを入れた箱を持って清算し、帰っていった。

（感じのいいひと・・・・うちの旦那とは大違いだわ！）
　結局、この日は、美穂は２万円ほど勝ち、旦那は３万円ほど負けていた。

　翌日、美穂は昨日勝った資金でパチスロ店に来ていた。
（あら？今日は俊平さん、来ていないみたい。月曜日だから、早々に仕事をサボるわけにはいかないのね）

　美穂がジャグラーの前に座り１時間ほど経った頃、肩を叩かれた。
「アッ、俊平さん！お仕事、大丈夫なんですか？」
「ハハ、早く片付けて来たんですよ！きっと美穂さんも来てると思いまして」
「あら、それって誘ってるように聞こえるわよ」
「誘ってOKしてくれるのなら誘いたい気持ちで一杯ですが、人妻を誘うのは慣れてないので、とりあえずパチスロを。あぁ、昨日と同じ台ですね！出ます？」
「うぅん、全く・・・・」
　俊平は美穂にオンナとしての魅力を感じていたが、人妻と分かっていたので気持ちを抑え込んだ。

　俊平は美穂に５千円ほどつぎ込んだ台とは違う台を勧めた。
「こっちの台の方がいいと思いますよ。僕は、その隣で・・・・」

　美穂は俊平の言う通りに台を移動した。
「この店は、コインを持っての台移動は自由だから」
「じゃあ、俊平さんを信じて」
　ふたりはコインを投入し始めた。

　夕方過ぎから混むこの店は、日中は台を選べたしノンビリもできた。
（時間調整と小遣い稼ぎには最適な店だが、五号機になってからはそうもいかないな・・・・）

　俊平はリールを回す瞬間やストップボタンの押し方を変えながら、初当たりを待った。
「最近は連チャン機や爆発する台が無いから、投資金額を抑えないとね」
「ホント、そうよね、アッ！」
　そうこうしているうちに美穂の台の『CHANCE』ダンプが点灯した。
「おっ、早いね！さぁ、どっちかな？ビッグかレギュラーか？黒い塊を狙って押して」

　美穂は慎重にBARを狙ってボタンを押した。
「BAR・BAR・・・・BAR,やったわ！」

　美穂が100枚、200枚とコインを出している時、俊平の手が止まった。
「あら、どうしたの？」
「イヤ、今、確か無音だったんだ」
「無音？無音だとどうなるの？」
　俊平がリールを回すハンドルを叩いた瞬間だった、
「フッ、見ていれば分かるよ！」
　そう言うと、俊平はアッと言う間にBARを３枚揃えてBIGを引き当てた。
「へぇ～注意していないと分からないわね」
　ふたりはその後、レギュラーやビッグを繰り返し、それぞれ５００枚ほどの獲得で打ち止めにした。

「これだとあまりプラスはないけど、これ以上は出そうもないわ」
「そうですね。全部飲まれたら元も子もなくなるから、ヤメ時も大事ですね」
　ふたりは店を出て小さな喫茶店に入った。

　美穂は５千円ほどだったが俊平のおかげで勝ちを収めた。
「良かったわ～俊平さんが来てくれて。そうじゃなければ、きっと昨日勝った分まで負けていたかも」
「ふっ、そんなことは・・・・奥さん自身にツキがあるんですよ！僕も奥さんと一緒に打ったおかげで勝った気がするし」
「じゃぁ、ふたりの相性がいいのかも？でも、奥さんて呼ばれるのはチョッと・・・・何となく気が引けちゃうから、美穂って呼んでもらえる」
「美穂さんか・・・・気が引けるって？」
「何となく、俊平さんとは、この先、何回も会いそうだし、もっと相性が良くなりそうな気もするし・・・・」
　コーヒーを口に運ぶ美穂の瞳が妖しげに光った。

（若くても人妻のせいかな・・・・妙に艶っぽく感じるなぁ）
　俊平は股間の一物が堅くなり始めているのを感じていた。

「俊平さんは独身なの？」
「エッ、えぇ、縁が無くて」
「わたしと同じぐらいかな？年齢」
「さぁ、女性の年齢は難しいから・・・・僕は28歳だけど」
「じゃあ、わたしの方が１歳年下なのね。もう夕方になるから今日は帰らないと・・・・でも、また会えるわよね？」
「美穂さんが望めば多分、毎日でも」
「あら、ホント？そんなこと言うと後悔するわよ」
「パチスロの話しですよね？」
「うふっ、さぁて、帰らないと・・・・コーヒー代は指導料でわたしが」
　美穂はサッと伝票を持って立ち上がりレジに向かった。

（良く分からないオンナだな・・・・人妻かぁ・・・・）
　俊平は美穂の後姿を見ながら、無意識に美穂の裸体を想像していた。

　160cmぐらいの肢体はピタリとしたジーンズのせいか、脚がやたらと長く感じられ、丸みを帯びたお尻はウエストでキュッと締まり、丈の短いラフなトレーナーの下に隠された乳房は、その大きさまでは想像できなかった・・・・。
　

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2009.8.1掲載

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『青春放浪記』	『淫界大迷宮』	『雨宿り・・・』
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