| 121. 10時を回り、マリアは失意の中で再びシャワーを使った。 （あぁぁ、前はこんなことは無かったのに・・・・） 火照る身体をシャワーで鎮め、淫悦を諦めた。 眠れない夜を過ごしたマリアは、朝から苛立っていた。 その原因が何なのか、マリア自身、よく承知していた。 そしてそれが自分で解決できないことも、苛立ちを強くしていた。 （今日は何処に行っても、どんな人と接しても、ダメ・・・・） 結局、マリアは一歩も外には出ず、部屋に篭っていた。 一日が長く感じられた。 （何も食べる気がしない・・・・） やっと夜を迎えたマリアは、修一郎の代わりのオトコが来て欲しいと願うばかりだった。 だが、誰もマリアを訪ねて来なかった。 （何なの！？３日間だけ頼んだの？そうなら、修一郎、恨むわ！こんなにセックスを望む身体にして・・・・） 悶々としたマリアは浴室で火照った身体を洗い、自然と形良く膨らんだ乳房を自分の手で揉み、乳首を擦り、クリトリスを弄った。 （ダメッ！あぁぁ、逞しいオチ●チ●が欲しい！） この夜も悶々としたまま眠れず、目を閉じれば３人のオトコの肉棒が浮かび、淫らな欲望が膨らむだけだった。 翌日の朝、マリアは苛立つ気力もなくなっていた。 （まだ５日しか経ってない。修一郎が帰って来るのは３ヶ月も先・・・・でも例え帰って来ても、満たされない気がするし・・・・） 考えれば考えるほど、頭がおかしくなりそうだった。 修一郎が出張に出て６日目、何とかペースを取り戻そうと思うマリアだったが、相談する知人もなく、為す術も無く時間だけが過ぎていった。 丁度、お昼が過ぎた頃、チャイムが鳴った。 （エッ！今、チャイムが・・・・） マリアは慌ててモニターを見た。 （アッ、小泉さん！） 気鬱な気持ちが一瞬にして晴れる思いだった。 「はい、今」 ドアを開けると小泉が微笑んでいた。 「今日は修一郎君に頼まれたわけじゃなく、その後、奥さんがどうしてるかと思って来ました」 「あ、ありがとうございます。ひとりで淋しくて・・・・どうぞ中に入ってください」 マリアは少し疲れた美麗な顔に喜びの色を見せていた。 「今日はまだお昼なのに」 「今日は土曜日、会社はお休みですよ」 リビングに通した小泉がマリアの疑問に答えた。 「エッ、あ、わたし忘れてました」 「ふふっ、少し疲れてるように見えますが、大丈夫？」 「え、えぇ」 「今日は何処にも出かけなかったんですね？洋服もラフなままで、でも、奥さんの一番素敵な衣装は、何も着ていないことかな」 小泉に言われ、マリアは初めて自分の姿に気づいた。 （朝、シャワーを浴びて、ローブを掛けたまま） 細い肩幅とは対照的に、浮き出た鎖骨の下には大きく膨らんだ乳房が見えていた。 「あっ、スミマセン。シャワーを浴びたままで」 「いえいえ、そのままで、本当にキレイだ」 「もぅ、小泉さん、恥ずかしいわ！あっ・・・・」 「どうしたんです？」 「いえ、何も」 この時、淫らな液が滴りマリアの太腿を伝って落ちた。 （あぁぁ、欲しい・・・・小泉さんのオチ●チ●が・・・・だけど、今日は修一郎の代わりじゃないと） マリアは落胆した。 次の瞬間、玄関のチャイムが鳴った。 （エッ！？） 慌ててモニターを見ると、そこには安倍が立っていた。 「どなたなんですか？」 小泉がマリアに問いかけた。 「えぇ、修一郎の友人が」 「あ、僕は構いませんよ。帰りましょうか？」 「エッ、いえ」 マリアは小泉を留まらせドアを開けた。 安倍だった。 「あっ、お風呂だったんですか？」 「エッ、いえ、もう」 マリアはローブの胸元を抑え、安倍を迎え入れた。 （どうして重なっちゃうの？３日間、誰も来なかったのに） マリアは安倍を小泉のいるリビングに通した。 「あれ、お客様だったんですか？」 「えぇ、修一郎の友人で小泉さん」 マリアは安倍に小泉を紹介した。 「小泉と申します」 「どうも、安倍です」 ふたりは挨拶を交わし、沈黙した・・・・。 |
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| 2009.10.12掲載 |
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