| 22. 人妻････それだけで、禁じられた存在。 禁じられた存在だけに、魅惑的なのかも知れない。 九条 沙織もそのひとり････ 有名女子大を卒業し商社の秘書室に就職して３年、ＩＴ企業の若き経営者に求婚され結婚。 何の不自由もなく５年が過ぎようとしていた。 （もうじき30歳････子宝に恵まれないこと以外は、何の不満もない毎日････） 20代が終わろうとしていた。 （何かが････） 何も不満の無い生活が、沙織の中では不満となっていた。 贅沢極まりのない悩みだったが、本人にすれば、どうにもならない苛立ちがあった。 高級住宅地の自宅で沙織は花壇の手入れをしていた。 「奥さん、相変わらず素敵ですネ！」 沙織に声を掛けたのは、百貨店の外商部に勤務している早川 裕也だった。 「エッ、まぁ、早川さん、いつもながらお口が上手ネ」 沙織は土埃りを払いながら立ち上がり早川に微笑んだ。 「その微笑んだ顔に弱いんですよね」 早川は沙織の片づけを手伝いながら話しを続けた。 「今日のご用命は？」 沙織の後について家の中に入りながら早川は沙織の注文を伺った。 ひと通りの事務的な会話が終わると早川は早々に帰り支度を始めていた。 「あら！？そんなに慌てて帰るなんて････わたしと一緒に居るのが、そんなに苦痛なの？」 沙織の言葉に早川は苦笑いをして応えた。 「とんでもありませんよ！奥さんのように素敵な女性と一緒に居られるだけで････」 早川は32歳の独身だった。 中肉中背で爽やかな雰囲気を感じさせるオトコだった。 「汗を流して来たいから、そこで留守をしててもらえる？」 園芸で汗を掻いたままでは落ち着かないけど、ひとりでシャワーを浴びるのは不安だと言うことだった。 「イイですよ！でも僕はそんなに安全なオトコに見えるのですか？」 沙織は優しく微笑んだ。 「そうね、仕事だから、オオカミにはなれないでしょ？」 早川はまたしても苦笑いするだけだった。 （奥さんって････確かに魅力的だけど、独身だったら、そうでもないのかな････人妻だからな････） 人妻というのが、沙織のオンナの魅力を増幅させていると、早川は思った。 確かに容姿が突出して良いというわけではなかったが、沙織にはオトコをその気にさせる何かがあった。 沙織が浴室に向かってからの早川は落ち着かなくなった。 （こんなこと初めてだな････いつも優しい奥さんだけど、凛として犯せない領域があった。今日の奥さんは、何となく無防備で････） 早川は沙織がシャワーを浴びる様子を想像した。 身長は161cm、バスト87、ウエスト57、ヒップ85の沙織は、顔は小さくスッキリした首が魅力的で脚も長かった。 （堪らないな････人妻じゃなければ････イヤイヤ、お得意様で人妻じゃ、絶対に有り得ない！） 想像することも罪のような気がした。 ふと気づくと、何とも言えない良い香りが漂っていた。 （ん！？････アッ！） 視線を上げると、そこには湯上がりの沙織が居た。 バスローブに身を包んだ沙織が、あの魅惑的な微笑みを向けていたのだ。 「何を考えてたのかしら？わたしが来たことも気づかないなんて、ひょっとして彼女のこととか････」 早川は慌てて首を振った。 「スミマセン！それに、彼女なんていませんよ」 沙織は意外そうな顔をした。 「そうなの！？爽やかでモテそうに見えるけど」 沙織は湯上がりの火照った匂いを振りまきながら、早川の傍まで寄ってきた。 「奥さんにそう言われると、本当なら嬉しいですが････」 早川は淫欲を掻き立てるような匂いとバスローブから垣間見える乳房や太腿に落ち着かなかった。 沙織はシャワーを浴びようと決めた時に、もう一つのことを決めていた。 （何かが物足りない････何もかもが安定してるから････刺激が足りないのかも？そうだわ！早川さんなら、口も堅いし見た目も爽やかだし････アッチはどうか分からないけど、刺激的な時間にはなる） それが火遊びであっても禁じられた行為だと承知していたが、何かしらの変化が欲しかった。 「本当よ！わたしが独身なら絶対に早川さんを選ぶわ！」 沙織の言葉に早川は熱くなってきた。 「それこそ本当ですか？僕の方こそ、奥さんが独身なら放しませんよ！」 早川は股間が熱く堅くなってきたのを感じた。 「それはそうと、シャワーを浴びてたら腰の辺りが痛くて････鏡でも見えなくて････早川さん、どうなってるか見てくれます？」 沙織はソファの縁に座って早川に半ば背を向けて言った。 「エッ！とんでもないです。僕が奥さんの腰を見るなんて････使用人の誰かに言って主治医に来ていただいたほうが････」 早川は慌てふためいた。 （アハッ！楽しいわ〜早川さんて結構シャイなんだ････） セックスがしたいとは思ってなかった沙織は、早川の慌てる様子を見聞きするだけで楽しかった。 「それが････主人が出張の時は、皆に休みをとってもらうの。そういう時じゃないと連休できないから････」 沙織は妖しい視線を早川にチラッと向けた。 「そうなんですか････」 誰も居ないと知った早川の鼓動が早くなった。 （奥さんとふたりだけ････） 沙織はソファにうつ伏せた。 「だから早川さんに見てもらって、異常があるようだったら先生に来てもらおうと････」 早川は戸惑った。 「誰かに見られたら誤解されますよ」 逡巡している早川の表情が沙織には刺激的だった。 （そうよね！人妻の腰を触っていたりしたら、誰が見てもエッチしてるとしか思えないし････もし、早川さんがエッチしてきたら？それはそれで････チョッとスリルがあってイイかも〜） 沙織は上体を起こして早川に応えた。 「門は閉まってるから、誰か入ってきたら警報が作動するわ！あなたはロックを解除できるから大丈夫だったけど････」 早川に応える沙織の姿態は早川を駆り立てるに充分だった。 バスローブの裾は少し乱れ白く艶やかな太腿が見え、胸元が少し開いて美しく膨らんだ乳房が零れそうだった。 「分かりました････」 早川は沙織の魅惑的な姿態に引き寄せられるように、少し大きく呼吸をし沙織の傍に歩み寄った。 沙織は少しドキドキしながらうつ伏せ、あえて早川の方は見なかった。 「どのへんですか？」 早川が沙織のウエスト辺りの横に膝をついて聞いた。 「丁度、腰と背骨の接してる辺りかしら？どこかでぶつけたのかも････青くなってないかしら？」 バスローブの下の身体を直接見てくれと言う沙織の言葉に、早川は抑え切れない淫欲が込み上げてきた。 「失礼してバスローブを捲らせていただきますよ････」 早川はゴクンと生妻を飲み込み、白く形の整った脚からバスローブを捲っていった。 隙間のない長い太腿から滑らかに曲線を描いてアップしたお尻、そこまで見えると早川の股間がグンと盛り上がった。 「どうしたの？手が止まってるわ････まさか、オンナのお尻を見たことがないわけじゃないでしょ？」 沙織は少しだけ顔を上げ早川の股間の膨らみを見た。 （凄〜い････わたしって罪なほど魅力的かな？） 沙織の言葉に早川は無言で応え腰までバスローブを捲った。 「････････」 早川の手も目も全てが止まり声も詰まらせた。 「どこかに変化がない？」 沙織の問いにハッとした早川はジッと腰周りを見つめた。 「どこにも････痛んだ様子はありませんが････」 早川の目がギラギラとした色を帯びていた。 「が････って、何かあるの？」 沙織はジッとしている早川に問いかけた。 「見た目には分かりませんので････圧してみてもいいですか？」 沙織は内心ニヤリとして応えた。 「えぇ、でも強くしたらダメよ」 早川の手がそっと沙織の腰に伸びていった。 「それにしても････奥さんのお尻も太腿も素敵ですね。こんな姿を僕に晒して危険を感じませんか？」 早川は引き締まった腰から柔らかでキレイな曲線を描く沙織のお尻の柔肉を擦るように撫で始めた。 「そう思うと言うことは、わたしを襲いたいの？ぁぁぁ、その擦り方は、調べてるって感じじゃないわ････」 沙織は後は早川次第だと思った。 「奥さんが魅力的過ぎるから････人妻だなんて････ジッとしててくださいネ！乱暴はしたくありません」 早川は両手で沙織のお尻や太腿を味わうように擦り回し、舌を生き物ように這わせ始めた。 「あふぅっ････あっ、あっ、いいっ、はぁっ････」 うつ伏せたままで沙織は淫らな声を洩らした。 早川は沙織の足の指まで舐め回し、その舌は沙織の曲線美を描くお尻の柔肉に這い、やがてその谷間の小さな蕾にも舌先が這い回った。 「あぁぁぁ、ぅああっ････あいっ、はぁっ、ソコは････」 お尻の穴まで丹念に舐められた沙織は、顔を伏せたままで快感だけに集中していた。 「奥さんのお尻の穴はまだ処女かな？ふたりだけしか居ないなら、奥さんが逃げ出すまで愛します」 早川の舌や指はお尻から淫唇、クリトリス、淫壷へと這い、沙織はうつ伏せたまま淫悦の声を上げ身悶え続けた。 （凄いゎ････刺激が欲しいと思ってたけど、刺激なんてものじゃないわ！････あぁぁ、いぃっ････） うつ伏せのままで下半身だけを隅々まで執拗に愛撫され、沙織は今までに経験のない不可思議な快感を感じ身悶えた。 「はぁ、はぁ、はぁ、あぁぁ、いぃぃいいいいいっ････」 淫壷のスィートスポットを指で捉えられ圧し擦られた沙織は、早川の巧妙な舌の動きもあって昇りつめていった。 さらに早川は沙織のバスローブを脱がせ、お尻を舐めながら背後から乳房を揉み、沙織の快感が下りないうちに肉棒を挿入した。 「うああっ････あっ、あっ、イッ、イイイイ、イッ、くぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜」 挿入されて間もなく、沙織は大きな快感を感じ淫声を上げた。 「奥さん、最高ですよ！今までは前戯のようなものです。今からが本番ですよ」 早川は昇りつめた沙織の乳房を揉み、クリトリスを指で圧し擦りながら肉棒を激しく動かし始めた。 「あぁぁあああああっ、ダ、ダメッ････あっ、イッ、また、ぅぁっ、イッくぅぅぅぅ〜〜〜〜」 犯されて快感を感じてるかのような妙な錯覚を感じるほど、沙織は夫との優しいセックスでは感じなかった快感に狂喜した。 早川の本番と言うのは本当だった。 沙織を犯すように背後から何回か絶頂を感じさせた後、身体を仰向けにして今度は優しく首筋から乳房へと愛撫し、さらに淫部を丁寧に舐め回し沙織を悦ばせた。 無言のまま、淫らな交わりが続いた。 ソファからテーブルの上、キッチン、階段と場所を変え、その度に沙織は新しい快感を感じて夢中になった。 夜になっても淫交は続き、沙織は少しの刺激どころか、大きな淫悦に溺れていった････。 |
| あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。 |
| 2012.6.6掲載 |
| [最新・コラボ小説]／[完結小説（長編）］／［完結小説（中編）］／[完結小説（短編）]／［休載？小説］／［体験告白］／［ＭＡＩＮ］ |